イイギリ


イイギリ(飯桐)、見違えた。いつもだと、枝は真横にツンツン伸びてて、細い枝に不釣合いなピロンと大きい葉っぱをつけて、そこへびっちりと赤い実がぶら下がっている姿は、幹と枝が普通の木で葉と実は蔓性の木のような、なんか不自然な感じがして、変なバランスの木だなと、思っていた。お前かっこ悪いよ。ってホント、見る度に思っていたが、雪景色の中のイイギリはとてもカッコ良くて、じーっと見とれてしまった。冷たい大気と真っ直ぐな枝、雪の白さに映える赤い小さな実。景色変わると全然違う。やっぱり、シチュエーションは重要だな。

林試の森のお地蔵さん。今日はじめて見た。
よく見るとコンクリートの塊に帽子と前掛けを着せているだけだ。祠はU字排水溝で、上に2枚の瓦が置いてある。シンメトリーに配置された手前の丸柱はコンクリートのテストピースかダイアモンドホールソーでコア抜きされたものか。これ、かなり意図的だと思うのは考えすぎか。ありきたりな工業製品で構築されたお地蔵さんは、とてつもない匿名性(アノニマス)を持った、まさしく地蔵なお地蔵さん(地蔵菩薩)を具現化している。(その身を種々の姿に分身して衆生を救済することが、お地蔵さんの使命。)そこら辺に転がっていたもので構成しただけなのかも知れない。しかしまた、非常によく考えた上で造られたのかもと思わせる。載せられた2枚の瓦もスゲー!って、ああ勘違いか。




2006年1月22日、林試の森の雪ダルマベスト3