水戸の住宅

MICHIYA2007-09-18

住宅の計画模型。ぼくは平屋が一番良いと思っているのだが、自分はマンションに住んでいる。住まいは自然の傍が良いと思っているのだが、都会に住んでいる自分。自分が良いと思っている家に自分で住み、それを人に勧めることができないのは、自分で食べたことのない料理を出しているようなものだろうか。東京の密集地での計画は、施主の要望を如何に叶えるかに頭を使う。狭い敷地や悪い日当りや、超えたいハードルが無数にあるからだ。それは案外楽な仕事かもしれない。水戸の住宅にも固有のハードルはある。しかし、東京の狭小住宅と比べると遥かに自由度が大きい。自由度が大きいほど、ぼくの考えや施主の考えが裸になっていくので緊張感が高まってくるからワクワクする。条件の厳しい敷地で懸命に頭を絞ってウマい計画案をひねり出し、施主に喜んでもらうより、自分の価値観を受け入れてもらい、さらにそれを練り上げて施主と作り上げていくほうが本当だろう。