バーバパパ

バーバパパ

仕事を終えて、知人主催の勉強会へ出席。国債が、年金が、将来の日本は、あなたの余命は後33年です。さあ来るべきリスクのために、今何をすべきか。と色々と教わってきたが、ぼくは現在のリスクを解決することもままならないから、将来については暗澹たる気持ちになるばかりだ。それでも右側頭部を手で叩いて脳みそを左に寄せ、隙間に講義内容を折りたたんで詰め、大鳥神社から目黒通りを自転車で登って帰ってきた。最近、ミノウラのローラー台で毎日練習をしているせいか目黒通りの坂はやけに体が軽い。体の動きが心地よいと脳みそも心地よくなる。その勢いで帰宅後、TVニュースを見ながらローラー台に乗った。ニュースでは米軍の世界的再編の意味やイランの核開発について、中学生が自宅に火を放って家族に死傷者が出たニュースなどを解説していた。自転車を漕ぎながらそんなニュースを見ていると、さっき脳みその右側に折りたたんだ講義内容が溶け出してきた。途中インターバルトレーニングを3本やったせいもあって、体も頭も変に疲れてしまった。ケダルイ体が重たい頭を引きずってバスルームへ向かう。しばらくぼーっと浴槽に浸かっていたが、ふと目をやるとバーバパパ。中学生の長女の愛用品だ。さてどう使うのでしょう?底に吸盤がついていてバスタブにくっつける。そしてバーバパパの頭に背中や首筋、足の裏などを押し付けるのだ。しかし、このかわいいバーバパパ達は余命33年(あくまで予定)のオヤジの背中にはナジマナイのであった。